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技術士 適性科目 令和6年度 Ⅱ-3|問題と解説

問題 Ⅱ-3

知的財産権の一種である著作権については、著作権法が定められている。この法律の目的は、「著作物等に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、文化の発展に寄与すること」である。著作権法は、昨今の情報通信技術の進展等の時代の変化に対応して、「著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用」について、その必要と認められる限度において、利用できることとした「柔軟な権利制限規定」が整備されるなど、権利保護と著作物の利用の円滑化とのバランスをとる措置がなされてきている。著作権に関し、次のア〜エのうち、正しいものは○、誤っているものは×として、最も適切な組合せはどれか。ア公表された学術論文からの引用は、著作権者の承諾がある場合を除き、著作権侵害となる。イ官公庁が作成し、公表した官公資料は、公共のために広く利用させるべき性質のものであるため、これを禁止する旨の表示がない等の要件を満たせば、説明の材料として転載できる。ウ人工知能の開発に関し人工知能が学習するためのデータの収集行為や人工知能の開発を行う第三者への学習用データの提供行為は、著作者等の権利制限の対象となる。エ美術品の複製に適したカメラやプリンターを開発するために美術品を試験的に複製する行為や複製に適した和紙を開発するために美術品を試験的に複製する行為は、著作者等の権利制限の対象となる。

1 ア:✕  イ:◯  ウ:◯  エ:◯
2 ア:◯  イ:✕  ウ:◯  エ:◯
3 ア:◯  イ:◯  ウ:✕  エ:◯
4 ア:◯  イ:◯  ウ:◯  エ:✕
5 ア:◯  イ:◯  ウ:◯  エ:◯

正解と解説

正解:1

解説
正答根拠

答えは1。

ア× 公表された学術論文からの引用は、承諾がなければ著作権侵害になるとする点が誤り。正しくは、公表済みで、公正な慣行に合致し、目的上正当な範囲で出所を明示する等の要件を満たす引用は、承諾なしで利用できる。
イ○ 国又は地方公共団体等が一般に周知させる目的で作成・公表した資料は、転載禁止の表示がない等の要件を満たせば、説明の材料として転載できる。
ウ○ AI学習用データの収集・提供は、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用として、必要な限度で権利制限の対象となり得る。
エ○ 撮影機器、印刷機器、用紙等の技術開発又は実用化試験に必要な著作物の利用は、必要な限度で権利制限の対象となり得る。
関連知識
適法な引用では、公表済み、引用の必然性、主従関係、引用部分の明確化、必要最小限、出所明示が判断の軸となる。AI学習等の非享受目的利用も、著作権者の利益を不当に害する場合は認められない。

問題・正答の出典:公益社団法人 日本技術士会(公式の過去問題・公式正答)
掲載している解説は日本技術士会の公式解説ではありません。

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