測量士補 現行法対応問題集

令和8年度 No.8 測地・基準点

Q8. 次のa〜eの文は、公共測量におけるGNSS測量機を用いた基準点測量について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の1〜5の中から選べ。

a. 準天頂衛星はGPS衛星と同等の衛星として扱うことができる。
b. 2周波で基線解析を行うことにより、対流圏の影響による誤差を軽減することができる。
c. スタティック法による観測距離が10km以上の観測において、GPS衛星のみを用いる場合は5衛星以上を用いなければならない。
d. 同一機種のGNSSアンテナでは向きをそろえて整置することで、アンテナ位相特性の影響を軽減することができる。
e. 障害物などにより観測点上空の視界が確保できなくても、GNSS測量において観測に支障はない。

1.a、b
2.a、c
3.b、d
4.b、e
5.d、e

正解・解説

解説
答え

4

各肢の解説

a○ 適切

公共測量のGNSS観測では、準天頂衛星をGPS衛星と同等の衛星として扱うことができる。準天頂衛星を含めて必要な衛星数を確保できる。

b× 不適切

「2周波の基線解析で対流圏の影響を軽減できる」が誤りである。正しくは「2周波の基線解析で主に軽減できるのは電離層遅延の影響である」。電離層遅延は周波数によって大きさが変わるため2周波観測で補正できるが、対流圏遅延は気象観測値や対流圏モデルで補正する。

c○ 適切

スタティック法で観測距離が10km以上となり、GPS衛星だけを使用する場合は、同時に5衛星以上を観測する。長い基線の解析に必要な衛星数を正しく示している。

d○ 適切

同一機種のGNSSアンテナは、全て同じ向きにそろえて整置する。アンテナの方向によって変化する位相中心特性を観測点間でそろえ、基線解析への影響を小さくできる。

e× 不適切

「観測点上空の視界を確保できなくても観測に支障はない」が誤りである。正しくは「GNSS測量では衛星信号を受信できる上空視界を確保する必要がある」。建物や樹木で信号が遮られると受信衛星数が不足し、反射波によるマルチパスも生じる。

誤っている記述はb・e。

したがって、④が正解となります。

問題・原題の正答の出典:国土地理院。解説は本サイトの学習用編集です。