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技術士 専門科目(建設部門) 令和6年度 Ⅲ-23|問題と解説
問題 Ⅲ-23
海岸工学に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1 微小振幅波理論によると,深海波では周期が2倍になると波速は2倍になるため,波長も2倍になる。
2 微小振幅波理論によると,長波では水深が浅くなると波速は小さくなり,水深が1/16になると波速は1/4になる。
3 グリーンの法則によると,水深が浅くなるにつれて津波の高さは高くなり,水深が1/16になると津波の高さは2倍になる。
4 ハドソン式によると,波高が大きくなると傾斜堤における安定な被覆材の最小重量は大きくなり,波高が2倍になると安定な被覆材の最小重量は8倍になる。
5 吹寄せによる海面上昇量は,風速が大きくなると大きくなり,風速が2倍になると4倍になる。
正解と解説
正解:1
解説各現象の比例則に指定された倍率を入れて、波速・波長・津波高・被覆材重量・吹寄せ量の変化を確かめる。
1.周期から波速と波長を分けて求める
深海の微小振幅波ではc=gT/(2π)、波長L=cTである。Tが2倍ならcは2倍だが、Lには周期の倍率も掛かる。
c2/c1=2
L2/L1=2×2=4
2.浅くなるときの速さと高さを求める
長波の波速c=√(gh)より、水深1/16で波速は√(1/16)=1/4。幅の変化を伴わないGreenの法則ではHはhの−1/4乗に比例する。
H2/H1=161/4=2
3.被覆材と吹寄せの倍率を求める
他の条件を同じにすると、Hudson式の被覆材重量WはH3に比例し、吹寄せ水位上昇ηは風速U2に比例する。
W2/W1=23=8
η2/η1=22=4
深海波の周期が2倍になると、波速は2倍、波長は4倍になる。水深1/16の長波の波速は1/4、津波高は2倍、波高2倍の被覆材重量は8倍、風速2倍の吹寄せ量は4倍で、いずれも無次元の倍率である。
関連知識 深海波では L∝T²、長波の波速は c=√(gh)、被覆材重量はハドソン式で W∝H³ と整理する。
問題・正答の出典:公益社団法人 日本技術士会(公式の過去問題・公式正答)
掲載している解説は日本技術士会の公式解説ではありません。