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技術士 専門科目(建設部門) 令和3年度 Ⅲ-31|問題と解説
問題 Ⅲ-31
山岳トンネルの支保工に関する次の記述のうち,不適切なものはどれか。
1 ロックボルトは,トンネル壁面から地山内部に穿孔された孔に設置される支保部材であり,穿孔された孔のほぼ中心に定着される芯材が孔の周囲の地山と一体化することにより,地山の内部から支保効果を発揮する。
2 ロックボルトの性能は,軟岩や未固結地山では,主に亀裂面に平行な方向あるいは直角な方向の相対変位を抑制すること,また,亀裂の発達した中硬岩や硬岩地山では,主にトンネル半径方向に生じるトンネル壁面と地山内部との相対変位を抑制することにある。
3 鋼製支保工は,トンネル壁面に沿って形鋼等をアーチ状に設置する支保部材であり,建込みと同時に一定の効果を発揮できるため,吹付けコンクリートの強度が発現するまでの早期において切羽の安定化を図ることができる。
4 吹付けコンクリートは,トンネル掘削完了後,ただちに地山にコンクリートを面的に密着させて設置する支保部材であり,その性能は,掘削に伴って生じる地山の変形や外力による圧縮せん断等に抵抗することにある。
5 吹付けコンクリートの強度については,掘削後ただちに施工し地山を保持するための初期強度,施工中に切羽近傍でのトンネルの安定性を確保するための早期強度,長期にわたり地山を支持する長期強度が必要である。
正解と解説
正解:2
解説正答根拠
答えは2。
1. ○ ロックボルトは地山内部で定着し、地山と一体化して支保効果を発揮する。
2. × 地山条件ごとのロックボルト作用を逆にしている点が誤り。正しくは、亀裂性岩盤では亀裂面の相対変位抑制、軟岩等では地山内部との一体化による半径方向変位抑制が主となる。
3. ○ 鋼製支保工は建込み直後から効果を発揮し、吹付けコンクリート強度発現までを補う。
4. ○ 吹付けコンクリートは掘削後直ちに地山へ密着させ、変形等に抵抗する。
5. ○ 吹付けコンクリートには初期・早期・長期強度が必要である。
関連知識 NATMではロックボルト、吹付けコンクリート、鋼製支保工により地山を支保構造として活用する。
問題・正答の出典:公益社団法人 日本技術士会(公式の過去問題・公式正答)
掲載している解説は日本技術士会の公式解説ではありません。