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技術士 基礎科目 令和6年度 Ⅰ-2-6|問題と解説
問題 Ⅰ-2-6
暗号技術に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 ハッシュ関数は、任意の文字列を一定の長さに圧縮する関数であり、多くの実用的な応用では出力サイズが固定された特定のハッシュ関数を用いるが、理論的に安全性を定義するためにはセキュリティパラメータに関する漸近的な性質として表す必要がある。
2 量子計算機に対しても安全と思われる公開鍵暗号を、ポスト量子暗号と呼ぶ。 ポスト量子暗号の有力な候補として格子暗号や誤り訂正符号の問題に基づく暗号、多変数多項式の問題に基づく暗号などが挙げられる。
3 ディジタル署名(電子署名)では、正しいディジタル署名を作成できるのは署名者本人だけであり、正しい署名者が作成したディジタル署名の正当性は、誰でも検証できる必要がある。
4 単純にパスワードや定まった認証情報を検証者に送るような方法で利用者の正当性を示そうとすると、リプレイ攻撃により容易に成りすましが出来る。 そのような攻撃を無効にするために多要素認証方式が広く使われている。 多要素認証方式には公開鍵系の方式と共通鍵系の方式がある。
5 ブロックチェーンにおける重要な技術として、(非対話)ゼロ知識証明が挙げられる。ゼロ知識証明を用いると、例えば 「X株買って、従来Y株保有していたが、現在はZ株保有している」 という場合に、X,Y,Zを秘匿しながら Z=Y+Xという関係が成り立つ(正当に取引が行われている)ことを証明できる。
正解と解説
正解:4
解説答えは④。
①.○ ハッシュ関数は任意長の入力を一定長の値へ写す関数である。
②.○ 量子計算機に対しても安全性が期待される公開鍵暗号をポスト量子暗号という。
③.○ 電子署名は署名者だけが作成でき,正当性は第三者が検証できる必要がある。
④.× リプレイ攻撃対策を多要素認証とする点が誤り。正しくは,ノンス,タイムスタンプ,チャレンジレスポンス等で通信の新鮮性を確認してリプレイ攻撃を防ぐ。
⑤.○ ゼロ知識証明では,値そのものを秘匿したまま関係が成り立つことを証明できる。
最も不適切なものは④である。
多要素認証は利用者確認を強める仕組みであり,通信の再利用を防ぐ仕組みではない。リプレイ攻撃には,を使い,過去の応答を再送しても受け入れられないようにする。
問題・正答の出典:公益社団法人 日本技術士会(公式の過去問題・公式正答)
掲載している解説は日本技術士会の公式解説ではありません。