測量士 過去問 / 令和5年

令和5年 No.10
GNSS・標高とジオイド(10)

測量士試験・午前択一

問題

Q10. 公共測量における GNSS 測量機を用いた基準点測量を既知点 A 及び新点 B において行い,既知点 A から新点 B までの基準面上の距離 10,000.00 m,新点 B の楕円体高 72.50 m を得た。新点 B の標高は幾らか。また,既知点 A から新点 B の方向におけるジオイド面の楕円体面に対する 1,000.00 m 当たりの傾斜量は幾らか。最も近い数値の組合せを次の中から選べ。
ただし,既知点 A の標高は 34.00 m,楕円体高は 68.50 m であり,新点 B のジオイド高は 34.60 m で,ジオイド面は楕円体面に対して一様に傾斜しているものとする。
なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。
1.34.50 m / −0.01 m
2.37.90 m / −0.01 m
3.37.90 m / +0.01 m
4.37.90 m / +0.03 m
5.38.50 m / +0.03 m
出題時の関数表

問題文で指定されている関数表です。拡大して確認できます。

令和5年 測量士試験の関数表

出典:国土地理院・令和5年の問題冊子

正解・解説

答え

答えは 3。

正答根拠

この問題は、楕円体高 h、標高 H、ジオイド高 N の関係から、新点 B の標高とジオイド面の傾斜量を求める問題である。

h = H + N、すなわち H = h - N を使う。傾斜量は ジオイド高の差 ÷ 距離 で求める。
  • 既知点 A で N_A = h_A - H_A を求める。
  • 新点 B では、与えられているジオイド高 N_B を使って H_B = h_B - N_B を計算する。
  • 最後に (N_B - N_A) / 10,000 m から 1,000 m 当たりの傾斜量を出す。

まず既知点 A のジオイド高は
N_A = 68.50 - 34.00 = 34.50 m
である。新点 B の標高は
H_B = 72.50 - 34.60 = 37.90 m
となる。次にジオイド高の差は
N_B - N_A = 34.60 - 34.50 = 0.10 m
で、距離は 10,000 m だから、1,000 m 当たりの傾斜量は
0.10 / 10 = 0.01 m
となる。問題文では B 方向へジオイド高が増えているので、符号は + である。

h と H を逆に引くミス が多い。まず h = H + N を書いてから変形すれば崩れにくい。

したがって答えは 3。(37.90 m / +0.01 m)である。

関連知識 ジオイド高の水平勾配は、重力方向と楕円体法線のずれである鉛直線偏差と関係する。勾配が大きい地域では、短い基線でも楕円体高差と標高差の差を無視できない。

問題・正答の出典:国土地理院「測量士・測量士補試験問題・解答例」。問題・解説は学習用に編集しています。解説は国土地理院が作成・推奨するものではありません。法令や作業規程の改正により、現在の取扱いと異なる場合があります。

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