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技術士 適性科目 令和5年度 Ⅱ-14|問題と解説
問題 Ⅱ-14
技術者にとって製品の安全確保は重要な使命の1つであり、この安全確保に関しては国際安全規格ガイド【ISO/IEC Guide51-2014(JIS Z8051-2015)】がある。
この「安全」とは、絶対安全を意味するものではなく、「リスク」(危害の発生確率及びその危害の度合いの組合せ)という数量概念を用いて、許容不可能な「リスク」がないことをもって、「安全」と規定している。
次の記述のうち、不適切なものはどれか。
1 「安全」を達成するためには、リスクアセスメント及びリスク低減の反復プロセスが必須である。許容可能と評価された最終的な「残留リスク」については、その妥当性を確認し、その内容については文書化する必要がある。
2 リスク低減とリスク評価の考え方として、「ALARP」の原理がある。この原理では、あらゆるリスクは合理的に実行可能な限り軽減するか、又は合理的に実行可能な最低の水準まで軽減することが要求される。
3 「ALARP」の適用に当たっては、当該リスクについてリスク軽減を更に行うことが実際的に不可能な場合、又はリスク軽減費用が製品原価として当初計画した事業予算に収まらない場合にだけ、そのリスクは許容可能である。
4 設計段階のリスク低減方策はスリーステップメソッドと呼ばれる。そのうちのステップ1は「本質的安全設計」であり、リスク低減のプロセスにおける、最初で、かつ最も重要なプロセスである。
5 警告は、製品そのもの及び/又はそのこん包に表示し、明白で、読みやすく、容易に消えなく、かつ理解しやすいもので、簡潔で明確に分かりやすい文章とすることが望ましい。
正解と解説
正解:3
解説正答根拠
答えは3。
1○ リスクアセスメントと低減を反復し、最終的な残留リスクの妥当性を確認して文書化することは適切である。
2○ ALARPは、合理的に実行可能な限りリスクを低減する原則である。
3× 対策費が当初予算に収まらない場合だけでリスクを許容できるとする点が誤り。正しくは、追加低減が実行不可能、又は得られる安全上の便益に対して費用・労力が著しく不釣合いとなる場合に限り、それ以上の低減を求めない。
4○ スリーステップメソッドでは、本質的安全設計が最初かつ最も優先される低減方策である。
5○ 警告は製品又は包装に明確、読みやすく、消えにくく、理解しやすい形で表示する。
関連知識
スリーステップメソッドの順序は、本質的安全設計→ガード・保護装置等の安全防護→使用上の情報である。警告だけで、設計上除去できるリスクを代替してはならない。
スリーステップメソッドの順序は、本質的安全設計→ガード・保護装置等の安全防護→使用上の情報である。警告だけで、設計上除去できるリスクを代替してはならない。
問題・正答の出典:公益社団法人 日本技術士会(公式の過去問題・公式正答)
掲載している解説は日本技術士会の公式解説ではありません。