技術士第一次試験|無料Web版

技術士 適性科目 令和5年度 Ⅱ-12|問題と解説

問題 Ⅱ-12

我が国をはじめとする主要国では、武器や軍事転用可能な貨物・技術が、我が国及び国際社会の安全性を脅かす国家やテロリスト等、懸念活動を行うおそれのある者に渡ることを防ぐため、先進国を中心とした国際的な枠組み(国際輸出管理レジーム)を作り、国際社会と協調して輸出等の管理を行っている。

我が国においては、この安全保障の観点に立った貿易管理の取組を、外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づき実施している。

安全保障貿易に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

1 リスト規制とは、武器並びに大量破壊兵器及び通常兵器の開発等に用いられるおそれの高いものを法令等でリスト化して、そのリストに該当する貨物や技術を輸出や提供する場合には、経済産業大臣の許可が必要となる制度である。
2 キャッチオール規制とは、リスト規制に該当しない貨物や技術であっても、大量破壊兵器等や通常兵器の開発等に用いられるおそれのある場合には、経済産業大臣の許可が必要となる制度である。
3 外為法における「技術」とは、貨物の設計、製造又は使用に必要な特定の情報をいい、この情報は、技術データ又は技術支援の形態で提供され、許可が必要な取引の対象となる技術は、外国為替令別表にて定められている。
4 技術提供の場が日本国内であれば、国内非居住者に技術提供する場合でも、提供する技術が外国為替令別表で規定されているかを確認する必要はない。
5 国際特許の出願をするために外国の特許事務所に出願内容の技術情報を提供する場合、出願をするための必要最小限の技術提供であれば、許可申請は不要である。

正解と解説

正解:4

解説
正答根拠

答えは4。

1○ リスト規制品目に該当する貨物の輸出・技術の提供には、原則として経済産業大臣の許可が必要である。
2○ 非該当品でも、大量破壊兵器等又は通常兵器の開発等に用いられるおそれがある場合は、キャッチオール規制により許可が必要となる。
3○ 外為法上の技術は、貨物の設計・製造・使用に必要な特定情報であり、技術データ又は技術支援の形態で提供される。
4× 国内で非居住者へ技術提供する場合は規制確認が不要とする点が誤り。正しくは、国内での提供でも、非居住者への特定技術の提供や、特定国への技術移転が明らかな取引等は規制対象となり得るため確認が必要である。
5○ 特許出願のため外国の特許事務所へ必要最小限の技術情報を提供する行為には、一定の許可例外が設けられている。
関連知識
安全保障貿易管理では、貨物の輸出だけでなく、メール、クラウド、図面、口頭説明、外国人研究者への技術提供も対象となり得る。品目、用途、需要者、仕向地を確認する。

問題・正答の出典:公益社団法人 日本技術士会(公式の過去問題・公式正答)
掲載している解説は日本技術士会の公式解説ではありません。

令和5年度の年度別演習を始める